大阪の片づけセミナー講師による京アニ火災の検証
2019/07/24
どうしてあれほどの被害が出てしまったのか、火災のメカニズムから見る、片づけの重要性をお伝えします。
大阪の片づけセミナー講師による京アニ火災の検証
火災で命を落とさないために知っておきべき事!
片づいた素敵な空間で
思い通りの人生を生きるママを創る
おうちプロデューサー イルマタルです。
先日は、とても痛ましい事件が起こりましたね。
京都アニメーションの放火事件。
死者34名、負傷者34名という大変大きな事件。
どうしてこんななに被害が大きくなってしまったのか、
一級建築士でもあるイルマタルの目線で、
お伝えしますね。
火災の原因 TOP3
あなたは、火災がどうして起こるのかご存知でしょうか?
火というモノは、
そうそう自分で勝手につくものではないんです。
なのに、火災が後を絶たない。
火災の原因は
1位 放火
2位 タバコ
3位 コンロ
なんです。
これらはすべて、
「人災」
なんです。
今回の事件は、まさに第1位の放火でしたね。
ガソリンをまいて火をつけた、
放火の典型的な形です。
では、今回の事件は、
放火だから、
被害がこれほど大きくなったのでしょうか?
放火は、単に火災の原因です。
被害が大きくなったのには、
別の原因が考えられます。
では、火災が大きくなった原因は何なのでしょうか。
火災の大きくなるメカニズム
さて、想像してみてください。
ガラスの灰皿の中で、
マッチに火をつけて、
放置しているところを。
このまま放置していたら、
火災になるのでしょうか?
答えは、NOですね!
そう、灰皿の中のマッチは、
木の棒の部分まですべて燃えたら、
火は勝手に消えてしまいます。
火というのは、
3つの要素が組み合わさって、
初めて燃え続けられるものだからなんです。
火 × モノ × 酸素
この公式が当てはまります。
つまり、どれ一つ欠けても、
燃え続けることができないんです。
つまり、今回の事件では、
モノと酸素の量が多かったから、
あれほど多くの被害が出てしまったんです。
アニメーションを創る現場では、
紙の資料が多くあったことと思います。
最近は、パソコンで作成するということはあっても、
最初のデッサンなどは手書きで行われることも
多かったのではないでしょうか?
あと、セロファン系の素材も多く使われますね。
紙もよく燃えますが、
セロファン系のプラスチック素材は、
とても引火しやすいです。
放火現場の周囲に、
どんなものが置かれていたのかはわかりませんが、
これらに延焼していったことが想像できます。
煙突効果
という言葉をご存知でしょうか?
空気は暖かいものが上昇し、
冷たいものが下降するという原理があるのは
ご存知だと思います。
この原理にのっとって、
火も上へ上へと上がっていくという
特徴があります。
これにより、
空気が回り、
火が燃え続けられるんです。
京都アニメーションの建物の中には、
螺旋(らせん)階段がありました。
この螺旋階段が、
煙突効果の原因となり、
延焼が早くなったと考えられます。
放火されても燃え広がらないために
日本の建築基準法に則って建てられた建物は、
建物自体は非常に燃えにくいです。
壁紙などは、
1時間以上燃えないようすることが、
義務付けられていたりします。
それを守っていれば、
建物という箱は燃えません。
ガラスの灰皿と一緒です。
中にある燃えるモノの量で、
火災の大きさが変わってくるんです。
つまり、
あなたの持ち物が燃えて、
火災が広がるのです。
片づいていない家は、よく燃えます?
だから、片づけておく必要があるのです。
片づけを知らない日本人
日本人の多くは、本当のお片づけを知りません。
だから、学ぶ必要があるのです。
一瞬片付いただけでは、
火災の広がりを抑えることはできません。
あなたの命を守るために、
片づけを学ぶことがおススメです。